ママの手放せないモノ
突然ですが、あなたには手放せないモノってありませんか?
正確にはコレクションとかではなく、手元においてずっと触っていたいモノ。
私は、小さい頃にお気に入りのタオルがないと落ち着かなくて、特に寝る時にはそのタオルをずーっと握りしめ、指でこすりながら寝ていました。
糸を引っ張ってわざと出して、その飛び出た糸を指でクリクリ…と、こよりを作るようにこするのがとっても気持ち良くてリラックスできるんです。
いつしかボロボロになり、色もくすんできて、見た目にはボロ布にしか見えなくなってもずーっとそのタオルがお気に入り。
洗濯なんてされた日には、夜までに乾いてなかったら眠れなくて大騒ぎ。
小学校低学年のうちは、親戚の家に泊まりに行く時や旅行の時にも持って行ってた記憶があります。
そのタオルは当然ながら毎日こすられて糸を引っ張られるので破れていき、何枚か代替わりしたのですが、それがなくても眠れるようになったのはだいぶ大人になってからでした。
客観的に見てかなりキモイので、それを他人に打ち明けたことはないのですが、自分のこの癖はちょっと恥ずかしく思っていました。
ちょっとアブナイ性癖みたいで、あまりオープンにできないような。
今までつきあった人にも言ったことはなく、旦那はいまだに知りませんw
それが、最近ネットを見ていると、この癖に名前が付いていることを知りました。
それが、ライナスの毛布です。
ライナスの毛布とは
ライナスの毛布とは、スヌーピーの漫画(ピーナッツ)に出てくるライナスという男の子キャラが、いつも青い毛布を持ち歩いているのに由来したネーミングだそうです。
「安心毛布」や「ブランケット症候群」とも言われています。
安心毛布(あんしんもうふ、英: security blanket)とは、人が物などに執着している状態を指す。一般で言う「お気に入り」や「愛着」がこれにあたる。漫画『ピーナッツ』に登場するライナスがいつも肌身離さず毛布を持っていることにより「ライナスの毛布」とも呼ばれる
Wikipediaより引用
なるほど。
ライナスくん、どんな子だったか思い出せなくてググっちゃいました。
確かにスヌーピーの漫画にいたわ、この子!!青い毛布に頬ずりしていた!!
ライナスの毛布(安心毛布、ブランケット症候群)はなぜ起こる
幼い子供にみられることが多いというこのブランケット症候群。
症候群というと病気のように聞こえますが、べつに病気というわけではありません。
離乳以降の幼い子どもに見られることが多く、それは自立心が芽生え始めているという証だそうです。
愛情不足という意見もネットで目にすることもありますが、それも絶対ではありません。
赤ちゃんの頃には常にママと一緒にいたけれど、だんだんママと離れて自立が始まります。それはとても大事なことだけれど、同時に大きなストレスも伴うもの。
いつも抱っこされてくっついていたママに対する愛着を、身近な他のモノに置き換えることで自らストレスに対処しているんですね。
なので、執着するモノは毛布やブランケット、タオル、ハンカチ、ぬいぐるみなどの肌さわりの良い布製品が多いそうです。
さらに、長く使用することでそれらに染み付く「におい」も重要で、そのにおいをかいで安心感を得る子どもも多いそうです。
また、きっかけとしては自立の第一歩である離乳ももちろんですが、保育園や幼稚園などへの入園、下の子の誕生など、環境の変化が大きく影響しているようです。
次女にとってのライナスの毛布
長女は特にライナスの毛布にあたるモノはないのですが、次女にはあります。
それは…
肌着や服の内側についている、洗濯表示やサイズなどが書いてあるタグ。
サテンのようにツルツルな、アレです。
次女も「ツルツルのアレ」と呼んでいます。
何度教えても、「タグ」と覚えられない様子www
布団に入って眠い時にはそれを指でスリスリ…とこすりながら寝ています。
他にも、お姉ちゃんとケンカした時や、ヤンチャして私たち親から怒られた時など、タグを探して手を服の中に入れているのを見ると、「嫌なことが起きたらタグを触ってストレスに対処しているんだな」とわかります。
いつから始まったかは正確には覚えていませんが、第三子である長男が産まれた頃にはすでにしていました。
私は長男の妊娠時、妊娠初期に破水してしまい、いわゆる切迫流産の状態になってしばらく入院しました。
ママが不在の日が続き、いつもくっついて寝ていたのにそれができなくなりました。
その時、次女は2歳なりたて。
ママがいない布団で、タグを触ることで気持ちを落ち着かせていたのかもしれません。
長女と次女を比べると、より繊細なのは長女かと思っていましたが、次女は自分の繊細な部分を実はこうやって対処していたから普段が奔放に見えたのでしょうか…。
ライナスの毛布って、やめさせた方が良いの?
特にやめさせなくても良いんじゃないかな。
大人になってもライナスの毛布を持つママとしては、そう思います。
もちろん、それがないと健康上の問題が起きるなどがあれば別ですが、子どもにとっては自分に降りかかるストレスを上手く対処しようとしている反応のひとつです。
実際、うちの次女はライナスの毛布を触ることが入眠行動の一つになっていますし、かんしゃくを起こした後はそれを触りながら深呼吸することで心を落ち着けています。
自分のことを思い返しても、幼少期にはそれがないと寝る時に落ち着かなかったけれど、思春期の頃には何となくその癖を気恥しく感じて、家族の中でもおおっぴらに使うことはなくなりました。
そしていつしか大人になったら「これを触ると心地よいけど、ないとダメというほどではない」まで落ち着きました。
現在は、特に触らなくても支障はないし、触っている時もリラックスという心理面より触っていると指が気持ち良いというマッサージ道具のようなポジションです。
自立しようとしている事を認め、見守ることが大事
上にも書いたように、ライナスの毛布は子どもが精神的に自立しようとしている時に現れるものであり、自分でストレスに対処しようとしている表れです。
と、いうわけで、我が家では特に次女の「ライナスの毛布」は取り上げたり触るのを禁止したりせず、見守っています。
また、そうやってライナスの毛布を持つことは、大人になったら「ちょっと恥ずかしい」と自覚するものだと思うので、そこをあえてからかったりするのはタブーです。
子どもが心理的に成長しようとしている時にライナスの毛布を持つことはごく自然なことであり、大人になっても続くこともあるけれど、経験者としては特に大きな支障はないから止めなくても良いと思いますよ
というお話でした。
昨夜の次女は、またタグをスリスリしながらウトウト…と眠りにつきました。
さて、元気いっぱい自由な現在4か月の長男にも、いずれライナスの毛布ができるのでしょうか。
追記:2022年11月
次女は6歳に。もう来年の春には小学生です。確か、1年ほど前から「ツルツルのアレ」は触らなくなっていました。本人もすっかり忘れている様子です。
長男は3歳。長男にもライナスの毛布ができました。水族館で買った小さいジンベエザメのぬいぐるみですが、そのヒレの部分をなぞるのがお気に入りです。寝る時も一緒で、たまに家の中で迷子になると大変です。一番甘えん坊の長男、いつまでジンベエザメを持っているかな。
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