先日、３人目となる長男を出産した私ですが、１人目２人目の出産時と違うことがありました。
それは、産まれた赤ちゃんの血液型を知らされなかったこと。
産まれてから血液検査で先天性代謝異常などいくつかの項目を調べるのですが、別の病院で以前に出産した二人はその時に血液型も調べていたのです。
血液検査の結果を教えてもらう時に血液型も知らされたのですが、長男の時には血液検査の結果だけを「問題なかったですよ」と言われただけでした。
長男も、上二人のように血液型を調べていると思っていたので、「血液型は何型でしたか？」と聞くと、「うち（大学病院）では、赤ちゃんの血液型は調べていないんです」とのこと。
理由を尋ねると、「赤ちゃんの血液型は実際のものと違うものが出ることがあるので。上のお子さん達も、もう少し大きくなって調べなおしたら別の血液型かもしれませんよ」と。
どういうこと？？
気になったので、調べてみました。
そもそも、血液型とは？
厳密に言うとたくさんの分類があるのですが、一般的に言う血液型とは、ABO血液型のことです。
Ａ型、Ｂ型、Ｏ型、ＡＢ型ですよね。
日本人は特に血液型占いが好きな民族らしいですが、日常会話でも「Ａ型はマメ」「Ｏ型の人はおおらか」などと言われますよね。
血液型の調べ方は？
血液における抗原抗体反応を調べて検査されています。
抗原抗体反応とは，生物が異物（病原菌やウイルスなど）から自分の身を守るために作り上げた体の防御機能で、誰でもが持っているものです。
この性質を利用して血液型検査が行われています。
九州大学附属図書館の、どうやって検査されているの？：血液型検査 が、わかりやすいかと思います。
では、なぜ赤ちゃんの血液型は違う結果になることがあるの？
血液型検査にはオモテ検査とウラ検査があります。オモテ検査とは，赤血球上にあるA抗原やB抗原を調べる検査で，ウラ検査は血液（血清）中の抗A，抗B抗体を調べる検査です。（こちらをご覧ください）
赤ちゃんの検査はオモテ検査，ウラ検査ともに，以下の理由より正確に検査できません。
- オモテ検査
- 生後しばらくは成人と比べて反応が弱く，5～7歳くらいで成人と同じぐらいの強さになるといわれています。
- ウラ検査
- 出生後4ヶ月ぐらいまで，赤ちゃんが自分でつくる抗体は少なく，逆に胎盤を通じて移行した母親由来の抗体が反応する場合があります（この反応は，生後3ヶ月でほとんどなくなります）。抗A，抗B抗体は5～10歳に大人と同じぐらいの強さになるといわれています。
ということなので、母体の持っている抗体が赤ちゃんのものとして反応することがある、というわけですね。
では、いつ検査すれば正確にわかるのか？
赤ちゃんのうちは血液型検査をしても正確に出ないことがわかりました。
では、いつ調べれば良いのか？
学童以降、つまり小学生になってからなら正確に出るようです。
血液型、知らなくても輸血の時に問題はない？
最近はこうやって赤ちゃんの血液型検査は信頼性が低いということが広まり、検査をしない病院も多いようです。
ただ、もし知らなかったら、輸血をする時に問題なのでは？と考える人もいるかと思います。
でも大丈夫、大きな怪我や病気で輸血をする場合、必ず輸血の前に実際の血液で血液型検査をして、輸血の拒絶反応が出ないかをきちんと調べます。
輸血の副作用は命に関わるほど大きな反応が出ることも多く、輸血前検査は必ず行われるので、血液型を知らなくても問題はありません。
保育園や幼稚園に入る時、提出書類に保護者や連絡先、今までかかった病気などを記入しますが、血液型を記入する園もあるかと思います。
「うちの子、血液型調べてない！」と焦らなくても良いので、出生時に調べてないが改めて検査する必要があるかを園に聞いてみましょう。
血液型検査、してほしい時はどうすれば良い？
体調を崩して小児科など病院にかかった際に血液検査をすると言われたら、ついでに「血液型も調べて欲しい」と言えばしてもらえる場合があります。
ただし、その時の診療と関係ない場合などは、保険適用外となり実費がかかる可能性があるので、医師に相談してみましょう。
実は大人も、血液型が違う可能性がある？
昔は、産まれた時に血液型を調べるのが一般的でした。
そして、多くの人は事故や病気で輸血をする機会がなく、すなわち改めて血液型検査をする必要もなく大人になっています。
小さいころに親に教えられた血液型を信じていても、大人になって輸血が必要となった事態になり検査してみたら教えられていた血液型と違っていた…という人も実際いるそうです。
そんなわけで、うちの長男の血液型はまだわかりません。
血液型占い、信じているわけではないけれど、いったい何型かなぁー。
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